鹿児島から徳之島~奄美大島行きフェリーの輪行方法と欠航対策

徳之島トライアスロンに参加するため、鹿児島から夜行のフェリーで離島に向かった。台風上陸で数日島に閉じ込められ、帰りは奄美大島に移動して空路で東京に戻った。

鹿児島~沖縄航路のフェリー利用と自転車輪行の手順、港や船内の様子などを紹介してみたい。

マルエーとマリックスの違い

鹿児島と沖縄の間に点在する奄美群島。各島を結ぶフェリーは、マルエーとマリックスラインという2社によって運航されている。2つはまったく別の会社で、ウェブサイトや予約先の電話番号も異なる。

どちらも同じ航路・料金なので、初めて予約する際はどちらを選べばいいのか迷う。運航日を調べると、日によって2つの会社が交互に船を出しているようだ。

鹿児島~沖縄航路

なぜ2社が同じようなサービスを提供しているのか不思議に思う。独占禁止法が理由か、海難事故など経営リスクを分散させるためかもしれない。利用者としては、乗りたい日によって予約や問合せ先を選べばいいようだ。

鹿児島から徳之島までの往路はマリックスのクイーンコーラルプラス、徳之島から奄美大島へはマルエーの波之上に乗ることができた。船の大きさは同じくらいで、中の設備が多少異なる程度。クイーンコーラルプラスには大浴場があったが、2等客室の個人スペースはフェリー波之上の方が広くて快適だった。

鹿児島~沖縄航路の旅客船は、2社×2隻で合計4隻運航されている。天候不順で欠航になると、イレギュラーに次の船が来たりする。そのため実際は会社やフェリーの違いを意識せず、「次に来た船に乗る」という使い方になる。

鹿児島新港から出発

鹿児島港は広く、フェリーのターミナルも分散している。桜島フェリーは一番北に到着するが、そこから徳之島行きのフェリー乗り場は南に3kmくらい離れていた。

水族館や商業施設があって賑やかなのは桜島フェリーの方で、奄美群島行きは倉庫街の奥にある「新港待合所」というターミナルから出発する。桜島でパンクした自転車を引きずりながら、南の新港までひたすら歩いた。停泊している客船の煙突にMやAと書いてあれば、それが目印になる。

マリックスラインのフェリー

新港待合所は最近できたらしい建物で、上階に受付がある。マルエーとマリックスの窓口が並んでおり、当日出航する方だけ開いている。その上の階には、ちょっとしたお土産屋もある。

鹿児島新港待合所の受付

鹿児島から徳之島の亀徳港まで、2等客室で自転車1台、燃料調整金など含めて片道8,000円になった。

鹿児島~徳之島のフェリーチケット

徳之島のトライアスロン大会に参加する場合、郵送で届いた参加証を見せると運賃が2~3割引きになる。

徳之島トライアスロン参加者のフェリー割引

(クリックで拡大)

乗船準備は済ませたので、市街地のサイクルベースあさひまで走って、替えのタイヤとチューブを買ってきた。万が一、出航前に自転車パーツが必要になった場合は、あさひの騎射場店が港から一番近いと思う。

フェリー内での自転車保管状況

2等でも座席番号が与えられて、雑魚寝スペースの場所が決まる。自転車は1階奥にある窓口で預け、名前や番号がついた札をもらっておく。あとはお任せで、勝手にフェリーに持ち込んで車と同じスペースに収納してくれるようだ。

鹿児島港でのフェリー自転車預け

受取時に確認すると、他の選手のバイクと一緒に壁際に立てかけてあった。帰りのマルエーフェリーでも、タイヤを車止めで押さえたうえ、フレームに太いベルトを巻き付けてコンテナに固定されていた。

フェリー内での自転車収納状況

船が揺れても倒れないようにしっかり養生してくれるので、高級バイクを預けてても心配ないと思う。

フェリー内の食堂、客室、大浴場

船内の食堂は夕食と朝食の時間帯だけオープンしている。それ以外の時間は、売店でおにぎりやおつまみなど食料を買うことができる。

食堂のメニューは500円~で牛丼、カレーや各種定食など。変わったところでは奄美の名物、鶏飯がある。夕食は800円の生姜焼き定食をいただいた。

マリックスフェリーの夕食メニュー

夕方、鹿児島湾を出る前に、桜島や開聞岳が少し見える。甲板にはヘリポート以外なにもないので、基本的に船内の客室でくつろぐかたちになる。

マリックスフェリーの甲板

クイーンコーラルプラスの売りは、船内備え付けの大浴場だ。これまで乗ったことのある伊豆大島、佐渡、石垣島・宮古島の航路でも、風呂付きのフェリーは見たことがない。湯船には最初からお湯も張られており、窓の外の景色を眺められる。客室ランクに関わらず、誰でも利用することができる。

マリックフェリーの大浴場

ただし湯船・洗い場の定員は4名程度。鹿児島とはいえ、さすがにフェリーの風呂は温泉でない。乗客数に対するキャパが少ないので、空いている時間を見計らって手早く入浴を済ませる必要がある。

2等客室の雑魚寝スペースはかなり窮屈だ。トライアスロンの参加者が多くて、満員に近かったせいもある。

マリックフェリーの2等客室

幅はわずか60cm程度、アウトドア用の寝袋マットくらいのスペースで寝ることになる。固い枕やごわごわした毛布も気にならないが、寝返りを打つと隣の人に当たってしまうので苦労した。

臨時便で奄美大島に戻る

台風7号の接近により、徳之島へは「条件付運航」(寄港地変更や抜港の可能性あり)、与論島や沖縄本島へは向かわない予定になっていた。

鹿児島~沖縄航路の船舶動静

徳之島へは運よくたどり着けたが、その後は奄美群島を台風が横断してフェリーは数日欠航。帰りの便は夜中の3時頃、イレギュラーな時間帯に臨時便が到着して島を出られた。

亀徳港に来た臨時便

徳之島の亀徳港から奄美大島の名瀬港まで、2等・自転車込み・レース関係者2割引きで2,450円。フェリー波之上には自分でバイクを押して乗船する。

マルエーフェリーの2等客室

雑魚寝スペースは頭の部分だけ衝立があり、マットの幅も10cmくらい広かったように思う。所要時間は3時間程度だったので、ほとんど寝ている間に着いてしまった。

欠航時は情報収集が重要

気象条件によって頻繁にフェリーの到着する港が変わったり、出航時間がずれたりする。今回は徳之島に閉じ込められたレース参加者が大勢いたので、宿や港で情報交換できた。島の人にとっては日常茶飯事だと思うが、ちょっとした災害に遭遇したような雰囲気だった。

フェリーが欠航したときは、予定の便がどの島の港に入るか、いつ出航するかなど、ターミナルやフェリー会社のウェブサイトで運行状況を確認できる。マルエーやマリックスの窓口に電話したら、今後の見通しをていねいに教えてもらえた。

亀徳港のターミナル

徳之島や奄美大島をフェリーで旅するなら、スケジュールは余裕を持って組んでおいた方がいい。時間に正確な電車に乗るような感覚でいると、無駄にイライラすることになる。

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