岐阜の国道157号沿いランニングコース紹介(樽見駅~モレラ)

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岐阜に滞在中、国道157号沿いをランニングしてみた。樽見鉄道沿いに、終点の樽見駅から温見峠前の道の駅までの5km区間。逆方向にモレラ岐阜までの30km区間。途中の風景や観光名所をレビューしてみたいと思う。

樽見駅~うすずみ温泉(5km)

樽見鉄道の終点、樽見駅から道の駅「うすずみ桜の里・ねお」まで国道157号経由で片道5km。そこから先の温見峠に続く道は悪路だが、道の駅や能郷集落まではよく整備されている。

樽見駅~うすずみ温泉ランニング記録

消防署の分署と駐在所を過ぎたあたり、根尾中学校の向かいに「春日神社」という少し大きな神社がある。石段を上ると苔むした拝殿と本殿が見える。

春日神社の石段

参道に生えている天然記念物の「大フジ」が見もので、由来によると樹齢は200年以上。フジといえば藤棚を連想するが、ここでは隣の杉の木に絡みつきながら垂直に伸びている。

春日神社の大フジ

春日神社の先に視界の開けた場所があり、絶好の撮影ポイント。いかにも里山という感じの風景が撮れる。

根尾の風景

「名水ポケットパーク」と書かれた看板の先に、「御姥様の水」という湧き水がある。淡墨桜の由来にも出てくる継体天皇が、1,500年前に仮住まいしていたという伝承。階段を下ったところに姥ヶ神社という史跡もある。

御姥様の水

湧き水の次は出てくるのは「根尾谷断層」の一部である「左横ずれ断層」。1891年の濃尾地震の痕跡で、南の水鳥(みどり)地区にある高さ6mの断層は国指定の特別天然記念物になっている。こちらの断層は「横ずれ」で、9.2mもずれた畑や農道が当時のまま保存されている。

根尾谷の横ずれ断層

根尾谷断層から先はしばらく何もない。快適な国道を北上し、松葉屋という飲食店がある交差点を右に曲がって坂を上った先に道の駅がある。付近の畑には、イノシシの捕獲装置が置いてあったりする。

イノシシ捕獲装置

滞在中に猪は見なかったが、鹿と猿は毎日のように見かける。温見峠付近の集落に行けば、人より動物の方が数は多い。

樽見駅~モレラ岐阜(30km)

今度は樽見駅から南に向かって、モレラ岐阜まで走ってみた。車の多い国道157号は避け、西側の県道255号を南下。多少アップダウンはあるが、川沿いの景色を楽しみながら気持ちよくランニングできる。

樽見~モレラランニング記録

(クリックで拡大)

樽見駅から淡墨桜に向かう途中、橋を渡って左手に見える野原屋の先を左に曲がると、大きな吊り橋がある。淡墨桜から水鳥地区に向かう際は、吊り橋を渡ると少し近道できる。南の方にも別の吊り橋があるが、そちらは半ば崩壊して通れなくなっている。

樽見の吊り橋

住宅街を抜けて国道157号に合流。開運橋を渡ると水鳥地区に入る。垂直にずれた根尾谷断層のため、ゆるい坂道になっている。

根尾谷断層

地震から100年経った今はだいぶ風化しているが、確かに断層の前後で地形が歪んでいる。「地震断層観察館」の隣にある喫茶店の名前は「マグニチュード8.0」。

断層の近くには、福井の永平寺系大工が建てた西光寺というお寺もある。米原の木彫軍団が手がけたといわれる本堂・山門の彫刻は見ごたえがある。

西光寺の彫刻

樽見鉄道の高尾駅を過ぎてしばらく進むと、右手に分岐する坂道が見えてくる。通行規制の看板が出ているとおり、ここから先は幅が狭くなる。特に「高尾浄化センター」のあたりは車一台分の道幅しかない。157号の抜け道として、たまに地元の車が通る。

malera_run06

樽見鉄道は1両編成のレールバスが1時間に1本くらい通る。道路際の見通しがよいところで運よく車両が通過して写真を撮ることができた。

樽見鉄道

モレラ岐阜駅以北の路線は今後の存続が危ぶまれているらしい。今はこの鉄道と国道があるおかげで、根尾川沿いの集落はわりと交通の便がよい。

谷汲温泉のあたりまでは単調な山道が続き、ところどころ渓谷の風景を見ることができる。街灯がないので、夜間自転車で走る場合はライトが必須だ。

根尾川の風景

ひと気のない山道だが、途中に祠や地蔵がいくつも置かれていた。神社と火葬場・墓地が多いのもこの地域の特徴。夏の名物、やな料理の建物もいくつか出てくるが、冬場はまったく営業していない。

谷汲口を過ぎると採掘場やセメント工場が見えてくる。ここを抜けると本巣市の中心部に入り、柿畑が増えてくる。地形的には織部駅~道の駅「織部の里もとす」のあたりがちょうど山と平野の境目になっている。

住宅街を抜けてモレラ岐阜に到着。巨大なモールだが、高さは低いので遠くから目印になりにくい。

モレラ岐阜

モレラのフードコートでは「名古屋めし」が楽しめる。その名も「なごや食堂」の「でか盛りオムライス」がアスリートにおすすめ。通常の3倍サイズで総量1kgを超える。

なごや食堂のでか盛りオムライス

このボリュームで税込890円なので、コスパの良いカロリー摂取方法だ。157号のツーリング中にもおすすめできる。さすがに後半は飽きるが、30キロ走った後だったので余裕で完食できた。

樽見駅周辺には、モーニングを食べさせてくれる喫茶店が不思議なくらいたくさんある。国道沿いには道の駅が3つもあり、コンビニは少ないが補給スポットには恵まれたエリアだ。